先日外構のご相談を受けて、板塀の設計監理をさせて頂きました。
ご相談は「大きな窓があるのに人の目線が気になって開けることなく、内障子やレースカーテンをしています。」という内容でした。
道路面に向かって一間半程の大きな南向きの窓。光は取込みたいけど確かにプライバシーが気になるなという印象を受けました。
我が家も南向きに公園があり、子供たちや家族が集まるので人の視線が気になる気持ちは良く分かります。
そこで植栽の前に板塀を施工するカタチで設計がスタート。今回のポイントは
①板塀の高さを確保しながら強度(近年の台風でも倒れない様に)も確保する。
②ドアを綺麗に納める。
を念頭に置いていました。
図面を描いて現地で板塀の位置や範囲を細かく確認して、当日は現地で職人さんと打ち合わせ。朝から現場に向かう時は何故かいつもワクワクします^^
ポイント①の強度については、先ず腐らない様にアルミ角柱を使用し、地中にかなり深めに埋めて貰いました。この根入れが浅いと風を受けた時に地面から倒れてしまいます。
板塀の貼り方は表と裏と互いに一枚づつ貼って行きます。こうする事によって視線はカットしながらも風を通す仕組みとなります。2018,19年と大型の台風で板塀が倒れたり、カーポートの屋根パネルが飛んで行きましたが、やはり風の影響は怖いもの。あとは表のみの貼り方だと隙間が出来て完全な目隠しにはならないので個人的に好きではないのもあります^^
今回採用したのは屋久島地杉。節有りでしたが思っていたより節も少なく赤身が綺麗な杉板でした。
ポイント②のドアを綺麗に納める所では大工さんと金物の納まりを打ち合わせ。一手間加えて頂いて綺麗に納まりました。取手は付けずに、風でドアがバタつかないように一工夫。
そして完成!
ご家族様にも喜んで頂けまして、細部に拘った甲斐がありました^^
O様誠にありがとうございました!
設計する上で窓の在り方はとても大切。
最近は庭との繋がりで大開口の窓にすることが多いけど、住んでみて人の目線が気になる暮らしは日常のストレスになります。窓の在り方は内部からの心地良さと外部からのプライバシーが守られているかがとても重要。
レースカーテンをしないで良い暮らしを目指して、今後の提案へと繋げていきます。